絶対実行、戦略の視覚化!成功までのロードマップ「戦略マップ」を作るべし!
これまでSWOT分析、クロス分析と順に進んで来ました。そして、今日は遂に戦略マップの作成をシェアします。
戦略マップは、バランスト・スコアカードをベースにした戦略可視化ツールです。
アメリカのノースウェスト航空とかモービル石油が有名事例として良く取り上げられます。
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勝利の方程式を可視化する4つの視点
まずは勝利の方程式「戦略マップ」からご覧頂きます。
上記の戦略マップの左側に書いている4つの項目が戦略マップを作成する上でとても重要な4つの視点になります。
この4つ視点にクロス分析で見つけ出した戦略の種(重要成功要因)をプロットしていきます。
財務の視点
分かりやすく言うと、戦略マップのゴール、ビジョンです。
戦略マップは下から上に向かって戦略の種(重要成功要因)を繋いでいき、ゴールに辿り着くように作っていきます。
つまり、財務の視点はそれより下の各視点の結果として、最終的に実現でする到着地点です。
上図の財務の視点は、「売上アップ」と「コストダウン」を実現すると、ゴールだよという意味です。
ゴールは「社会に貢献する会社になる」という感じです。
この財務の視点には、クロス分析で見つけた戦略の種をプロットするのではなく、ゴールとゴールを実現する為に必要な財務的な重要成功要因をプロットします。
顧客の視点
顧客にとっての何が大切なのか、顧客は何を求めているのかを重要成功要因としてプロットします。
「顧客の視点」にもクロス分析で見つけた戦略の種はプロットしません。
上図は「顧客満足度向上」「低コスト」と書いてありますが、「顧客満足度向上」「低コスト」を求めているという事を表しています。
顧客満足度向上って具体的に何?低コストって具体的に何?
これは次のKPIとKGIの設定で行います。
業務プロセスの視点
コレまでの「財務の視点」「顧客の視点」はクロス分析で見つけた戦略の種ではなく、ゴールを達成する為に必要な重要成功要因をプロットしました。
遂に、この「業務プロセスの視点」と「学習と成長の視点」にクロス分析で見つけた戦略の種をプロットしていきます。
と言う事は、クロス分析で考えるべき重要成功要因は「業務プロセスの視点」と「学習と成長の視点」にプロット出来るモノを考える必要があるのです。
もし、クロス分析で見つけた戦略の種が「業務プロセスの視点」「学習と成長の視点」に適さないモノであれば、ちょっと戻ってやり直して下さい。
さて、この業務プロセスの視点は仕事の流れそのものをどうするか?という視点で重要成功要因をプロットします。
上図で言えば、今までマーケティングを適当にやってきていたのでキチンとしたマーケティングの体制を構築し、マーケティングを実践するという流れと、業務に無駄があったので業務プロセスを見直すという流れの2つを実行するという意味です。
その結果、マーケティングの流れで顧客満足度を向上させて、業務プロセス改善の流れで低コストを実現します。
学習と成長の視点
学習と成長の視点は、4つの視点のベースです。つまり、人の成長がないと業務プロセスの改善は出来ないという事です。
と言う事は、顧客満足度向上も目標達成も出来ないって事です。
学習と成長の視点には、仕組み作りが含まれます。ITを活用した仕組みも、この学習と成長の視点に含まれます。社内教育体制とか人事制度とかもこの学習と成長の視点に含まれます。
クロス分析で見つけた戦略の種に、この学習と成長の視点に該当する重要成功要因がない場合は、戻ってやり直しです。
まとめ
4つの視点のうち、「財務の視点」「顧客の視点」は結果指標です。つまり、やってみないと分からない指標。「業務プロセスの視点」「学習と成長の視点」は先行指標。目の前の課題として取り組んでいく指標。
どちらも大切な指標ですが、直接出来る事は「業務プロセスの視点」と「学習と成長の視点」の重要成功要因の実行のみです。
出来る事をしっかり実践する、コレがポイントです。
そして、実践する時に各重要成功要因がどこまで実現できているか(KPI)、目標はどれくらい達成できているか(KGI)をキチンと計測出来ている事がとても重要。
ITはこのKPIとKGIを計測の為にも必要です。
次回は、KPIとKGIの設定についてシェアしていきます。
前回が気になる方 ⇒ 戦略の種がザクザクみつかるクロス分析してますか?
次回はこちら ⇒ 成果は数値で捕捉しろ!KPIとKGIで目標達成を計測すべし!