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PPM(Product Portfolio Management)とは?マーケティングに役立つ製品ライフサイクルを解説

  
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PPM(Product Portfolio Management)とは?...

この記事では、中小企業診断士の受験勉強や大手経営コンサルティング会社に仕事を依頼すると目にするPPM、Product Portfolio Management(プロダクト・ポートフォリオ・マネージメント)の解説をしています。

この記事で得られるもの
  • PPMとは何か?
  • PPMの4つの領域
  • PPMをマーケティングに役立てる方法

 

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PPMとは?

PPMとは、Product Portfolio Managementの頭文字を取ったものです。人、モノ、カネ、情報といった経営資源を無駄なく事業に集中するために、1970年代にアメリカのボストン・コンサルティング・グループ(BCG)が提唱したフレームワークです。

 

PPMは、縦軸に市場成長率横軸に市場占有率をとったマトリックスで表します。

 

縦軸の「市場成長率」は、文字通り製品(商品)を投入している市場が成長しているかどうかです。例えば、スマホ市場。10年前は成長率は高かったのですが、2022年現在10年前に比べれば成長率はかなり鈍化しているのではないでしょうか。

横軸の「市場占有率」は、相対的市場占有率のことです。通常の市場占有率は、ある市場においてA社が売上の50%を持っていれば占有率は50%、B社が30%なら占有率は30%となります。一方、相対的市場占有率は、A社が1番市場占有率をもっているならば100%、B社がA社の半分の市場占有率なら50%となります。

市場占有率は、市場全体における企業の位置を示すのに対して、相対的市場占有率は競合他社との関係を示す数値になります。

 

PPMの4エリア

市場成長率(縦軸)と市場占有率(横軸)のそれぞれの高低により4つのエリアに分類されます。4つのエリアとは

  1. 花形(Star)
  2. 金のなる木(Cash Cow)
  3. 問題児(Question Mark)
  4. 負け犬(Dog)

です。

 

花形(Star)

市場成長率:高 市場占有率:高

 

PPMの花形(Star)は、市場成長率、市場占有率ともに高い伸び盛りの事業です。当然、ライバルも多く競争は激しくなります。つまり、この事業には積極的な経営資源(ヒト・モノ・カネ・情報)の投入が必要になります。

花形は、高い市場占有率を維持し続けることで「金のなる木」へと育てていきます。市場成長率はいつかは鈍化しいくため、高い市場占有率があれば、最終的には市場を独占することが可能になります。しかし、市場占有率が低下していけば「負け犬」となってしまいます。

 

金のなる木(Cash Cow)

市場成長率:低 市場占有率:高

 

PPMの金のなる木(Cash Cow)は、成熟した市場で大きなシェアを獲得している事業です。市場は成熟している(もう成長しない)ので、追加の投資は必要ありません。その一方で、大きなシェアを獲得しているため、収益の柱となっている状態です。

企業は、金のなる木で稼ぎ出した利益を「花形」「問題児」に投資していきます。もし、何もしないと市場は成熟しているため、企業はだまって衰退していくのみとなります。

 

問題児(Question Mark)

市場成長率:高 市場占有率:低

 

PPMの問題児(Question Mark)は、市場の成長が見込める、もしくは市場は成長しているにもかかわらず、市場占有率が低い事業です。例えば、SNS市場は伸びているのに、SNS市場向けに出したプロダクトが売れてないという場合です。

問題児は花形と同様に、市場成長率は高いため競争は激しくなります。そこで事情占有率を上げるための投資が必要になるわけです。投資に必要な資金は、金のなる木から持ってきます。

問題児は、市場占有率が高くなれば花形へ、市場占有率が低いまま市場の成熟期を迎えれば負け犬へ移行します。

花形になるか、負け犬になるか、経営者の判断一つで結果は変わります。

 

負け犬(Dog)

市場成長率:低 市場占有率:低

 

PPMの負け犬(Dog)は、市場成長率、市場占有率ともに低い事業です。文字通り、負け犬なので早期の撤退を検討すべき事業となります。少し前のガラケーみたいなものでしょうか。

市場は成熟、もしくは衰退している状況のため、投資して市場占有率を上げることができれば、金のなる木になる可能性もあります。しかし、市場そのものが成熟、衰退している段階なので失敗すると投資が無駄になってしまいます。

 

PPMをマーケティングに役立てるには

PPMは、マーケティングを考える上でもとても重要です。では、どのようにマーケティングに役立てて行けばよいか解説していきます。

 

PPMの流れ

 

PPMは、『問題児』から始まります。問題児とは、市場成長率が高く市場占有率が低い状態。つまり、伸びている市場に新規参入していきます。そして、市場占有率を高め『花形』とし、市場の成熟と共に『金のなる木』へ移動。そして、最後は『負け犬』となっていくわけです。このように、PPMは、製品・サービスのライフサイクルとしても見ることができるわけです。

PPMの流れ

  1. 問題児
  2. 花形
  3. 金のなる木
  4. 負け犬

 

「問題児」のマーケティング

問題児は、新規事業立ち上げや起業初期に該当します。つまり、どんどん認知を広げていく必要がある時期です。

例えば、SNSでフォロワーを増やすという施策は想像しやすいのではないでしょうか。「フォロワーを増やす=認知が広がる」というのはわかりやすいので、施策としてははじめやすいですね。

2022年8月現在なら、InstagramやTikTokなどを積極的に活用したり、Facebook広告やGoogle広告に出稿して、認知を広げていくのが良いのではないでしょうか。

 

「花形」のマーケティング

花形は、今まさに市場が伸びていて、商品・サービスも売れているという時期です。この時期は、SNSやオンラインメディアを使った認知力アップも大切ですが、いわゆるマスマーケティングを取り入れることも視野にいてても良いでしょう

わかりやすく言うと、TVCMです。

問題児の時期は、新しいモノ好きの人がお客さんになって成長をしていきます。この花形の時期は、新しいモノ好きのお客さんの参加も終わって、新しもの好きの友だちから聞いて良さそうなものを手に取るお客さんが参加してくる時期になります。

なので、TVCMで新しもの好きの友だちが話していた商品サービスを見ると、「お!!」と思って欲しくなるみたいなイメージです。

別に、TVCMをオススメするわけではありませんが、「問題児」のお客さんとは異なるお客さんにむけたマーケティング施策が必要になります。

 

「金のなる木」のマーケティング

「金のなる木は、市場の成熟期にあって、商品サービスが広く認知されて購入してもらっている時期なので、新規のお客さんを増やすことはむずかしいです。つまり、既存顧客のサポートや既存顧客への新製品投入が重要になってきます

マーケティング施策としては、新規顧客獲得よりは既存顧客の育成・ファン化がオススメです

 

「負け犬」のマーケティング

「負け犬」になったら撤退あるのみなので、できるマーケティング施策はありません。

 

【まとめ】PPM(Product Portfolio Management)とは?マーケティングに役立つ製品ライフサイクルを解説

PPMは、製品のライフサイクルを考える上でとても重要です。特に、市場の流れは無視することはできません。

どんなに素晴らしい製品・商品・サービスがあったとしても、市場が衰退していれば売れていくことはありません。逆に言えば、そこそこの製品・商品・サービスでも、市場が勢いよく拡大していれば、売れるのです。

だからこそ、市場の流れをよく見極める必要があります。

そして、PPMのどこに自社の製品・商品・サービスがあるのかを考え、必要な施策をおこなっていきましょう。

 

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