マーケティングの基本「3C分析」はSWOT分析と一緒にやるべし!
こんにちわ。やまもと(@heronokenta)です。
「来年の事を言えば鬼が笑う」という諺がある。意味は「将来のことなど前もって知ることはできないのだから、あれこれ言っても仕方がない。予測できるはずのない未来のことを言うと、鬼でさえおかしくてせせら笑う」という意味だ(出展 故事ことわざ辞典)。
しかし、この諺は経営者にとってはまったく意味が無い。経営者たるもの、自分で未来のマーケットを作り出し、先頭を突っ走るものだ。マーケティングとはリーダーシップだ!!
そこで今日はマーケティングや経営戦略の書籍でお馴染みの「3C分析」について自称美人アンカーウーマンカツヨと一緒にお届けしよう。
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今更だけど3Cを知ってますか?
まずは言葉の意味を復習しておく。
3CはCulture Convenience Clubの略で、あのTSUTAYAやTポイントカードを世に送り出した凄い会社で・・・
そうそう、TSUTAYAは最近図書館運営で痛い事して、ってヲイ。それCCCです。
・・・。ガッツィ-・ジオイド・ガードの略で
はいはい。GGGはガオガイガーね・・・。
意外とアニメ通なカツヨであった
もしかして、それが言いたくて私を呼んだ・・・。帰ります
・・・。行っちゃった・・・
改めて、マーケティングの3C分析について説明しておこう。
3Cとは次の3つの頭文字をとったものだ。
- Customer(顧客)
- Competitor(競合他社)
- Company(自社)
これらの3つの要素を分析して会社の経営戦略に活かすフレームワークの一つだ。
Customer(あなたの顧客)
当たり前の事だが、ビジネスは顧客がいないと成り立たない。その為には、誰があなたの顧客なのかを明確にしておく事が必要だ。
顧客を明確にする為に次の様な項目を明確にしておくと良い。
- 顧客は法人か個人か
- 顧客の従業員数
- 顧客の年商/売上/業界シェア
- 顧客のいる業種/業界
- 顧客のいる地域
- 顧客の今困っている事
- 顧客が潜在的に困っている事
ペルソナと思ってかまわない。要は、誰があなたの顧客なのかを明確に出来ればそれでいい。
Competitor(あなたにとっての競合他社)
あなたの会社のライバルについて分析する。
必要な情報は、ライバル会社のWebサイト、顧客からの情報などその気にさえなれば至る所に転がっている。
例えば次の様な項目をピックアップしてみるのはどうだろうか。
- 年商/売上/顧客数/従業員数
- 提供しているサービス/商品 それらの価格帯
- 顧客の属性(顧客の業界/業種/年商/地域など)
これらの情報を元にあなたの会社が勝てるポイントを探す事になる。勝てるポイントとは、必ずしも絶対的優位でなくて良いのだ。顧客に対する相対的優位性を見つけ出す。
Company(あなたの会社)
その名の通り、あなたの会社について分析する。
あなたの会社には良いところも、悪いところもあるはずだ。洗いざらいぶちまけてしっかりと分析してみると良い。
Competitorで紹介した項目を洗い出しておけば、ライバルとあなたの会社の対比は一目瞭然だ。
3C分析のフォーマット
3C分析では以下の様なフォーマットに3Cを書き込む事が多い。あくまでも一般的なフォーマットを紹介しよう。
3つのCの関係性が一目で分かるよ様になっている事に注目して欲しい。
「顧客」に向かって価値を提供している「競合他者」と「自社」、そして「顧客」は「競合他社」と「自社」を比較しているという構造だ。
つまり、「顧客」「競合他社」をより深く知る事が戦略上とても大事だと言う事になる。孫子曰く、「彼を知り己を知れば百戦して危うからず」
3CをSWOT分析の4つの窓で俯瞰する
ココで思い出して欲しいのがSWOT分析だ。SWOT分析は自社に対してのみ行うものではない。顧客、競合他社もSWOT分析してかまわない。
実は、顧客や競合他社をSWOT分析してみると、たくさんの気づきを得ることができる。
では、早速3CをSWOT分析してみよう(SWOT分析については「【必見!!】正しいSWOT分析のやり方」を参照して欲しい)
どんな形でもいいが、下図の様に全体を見渡せた方が次の作業が進めやすい。
さて、上記の図を作成するにあたり、いろいろな気づきがあったに違いない。では、先に進んでいこう。
顧客との関係性
全体を俯瞰してみることで、何をすればいいのかおぼろげながら見えてくるはずだ。そこで、どんなことを考えていけばいいのか紹介しておく。
顧客の強みを伸ばす提案
この3つのCの中で最も重要なCはCustomer。何故ならば、「顧客がいない=市場がない」からだ。
その顧客のSWOT分析で、顧客の「強み」「弱み」「機会」「脅威」を明らかにすることができたが、この中でまず目を向けてほしいのが「顧客の強み」だ。
顧客の強みは、顧客が売上の源泉にしている強力な武器だ。この武器の威力を上げることができれば、顧客の売上に貢献することができる。
大切なことは、顧客の売上に貢献することだ。
例えば、顧客が持っている武器がただの主砲だとする。あなたの会社の提案で主砲を波動砲にすることができるなら、顧客は喜んであなたの会社の提案を受けるのではないだろうか。
顧客の弱みを消す提案
「顧客の強み」に続いては、「顧客の弱み」に目を向ける。「顧客の弱み」は、強みの足を引っ張っているところだ。当然、顧客にとっては手を付けなければならないところだ。
世の中の提案の殆どは弱みを解決する方法で占められている。困っている顧客をすぐに助けることができるのだから、当たり前だ。
例えば、ITシステムが苦手ならITシステムを、売上アップが苦手なら売上アップの方法を提供するという事だ。
しかし、少し考えていただきたい。同じような提案に満ち満ちていると顧客は価格の安いほうに流れていきやすい。成果も効果もわからない提案なら、費用対効果という悪魔のささやきの元、安い提案を受け入れる(安いものが悪いわけではないが・・・)。
いわば、レッドオーシャンだ。
レッドオーシャンで戦うには、あなたの会社の独自性/差別化がとても重要ではないだろうか。これこそが、レッドオーシャンをブルーオーシャンに変える方法だ。
顧客の脅威を機会に変える提案
「顧客の脅威」とは言わば逃げ道すらない状況だ。その状況を顧客にっての最大の「機会」に変えられる提案をあなたの会社は可能だろうか。
この一手は、まさにピンチをチャンスに変える最高の一手だ。
スティーブ・ジョブズが死にかけたアップルに出戻り、iMacを開発したようなものだ。当時は、MicrosoftとIntelのWintel帝国全盛時代。Macintoshはいつ滅んでもおかしくない危機的な状況だった。デザインがダサいパソコンが当たり前だった時代に、スタイリッシュなパソコンを販売したことでアップルは復活の足掛かりを掴んだ。
ここまでとはいかなくても、顧客のピンチをあなたの会社の提案でチャンスに変えるのだ。
競合他社との関係性
競合他社はライバルではあるが敵ではない。切磋琢磨することが、顧客へのサービス向上につながる。ひいては、自分たちのいる業界の地位を高めたり、社会的な役割も大きくなっていく。
つまり、競合他社の悪口は絶対に言ってはならない。
顧客は移ろいやすくどんな顧客とも必ず終わりを迎えることを知っておいてほしい。
では、ライバルである競合他社に顧客を奪われないようにする為、顧客を奪う為にはどんなことが必要なのかを考えてみよう。
一言でいえば、顧客が競合他社と比較した時、相対的に優位になっていればいい。
必ずしも業界No1シェアを誇る製品である必要はないし、世界最軽量の何かである必要もない。兎に角、顧客にとって競合他社と比較したときに相対的優位性がわかればいい。
競合他社の強みを自社の強みへ
競合他社の強みを自社に取り入れられないかを検討してみるのはどうだろうか。こんな話をすると「うちには無理」という言葉がしばしば返ってくるが、私はそうは思っていない。
競合他社の強みで顧客が喜んでいるならば、なぜ喜んでいるのかを研究し、自社の強みに組み込んでいくことはとても大切なことだ。
実際にやってみると自社でもできることがたくさんあったりするから面白い。
競合他社の弱みの解決を手伝う
競合他社を顧客に変えるのもいいだろう。
自社の強みやノウハウを競合他社に提供することをサービスにするのだ。最近では、集客の得意な歯医者さんが同業者に集客の仕組みを教えたり、弁護士等の士業で集客の得意な先生が同じく同業者に集客の方法を教えるビジネスモデルが花盛りだ。
結果、自分のいる業界を元気にすることになり、顧客には更に喜んでもらえる。
競合他社と協業する
呉越同舟という言葉があるが、顧客にとって最良の提案が競合他社との協業であれば迷わずやる。利益を自社で独占する時代はとっくの昔に終わっている。
これからは利益を共有していく時代だ。
かと言って、協業相手におんぶにだっこだったり、その逆では全く意味がない。
相手に依存せず、自分の会社のできることで顧客を幸せにする関係性が重要だ。
やまもとの視点
3C分析は役に立たないとは言わないが、そこからさらに考察することでより自社の立ち位置や価値がわかってくるようになる。
この記事ではSWOT分析を使って3Cの関係性について私の考え方をシェアしてきた。
経営者研修で何度も何度も3C分析、SWOT分析を見てきたがそれぞれのフレームワークで完結して、それぞれのフレームワークに関係性がないことに私は違和感を感じてきた。
今回の記事に当たり、私なりの思考を再構築できたことは非常に大きな収穫だった。